技術コラム

コネクタについて

圧着コネクタとは?その特徴と加工方法をご紹介!

ワイヤーハーネスとは、電気を伝える電線と、その電気を周辺外部に接続して伝達する端子やコネクタを組み立てた部品の集合体のことを示します。

ワイヤーハーネスに使用されるコネクタは、「圧着コネクタ」と「圧接コネクタ」という大きく分けて2種類のコネクタに分類することができます。

今回は、その中の圧着コネクタについて、その特徴と加工方法をご紹介いたします。

圧着コネクタとは?

圧着コネクタとは、コンタクトを圧着させた電線を接続させるためのコネクタを指します。

圧着でカシメられていることによって、保持力が強度なので信頼性が高いです。

ワイヤーハーネスの圧着加工とはワイヤーハーネスの加工における圧着加工とは、電線と圧着端子を結合させることを指します。

一般的にワイヤーハーネスの加工では、ワイヤーの銅線部に端子を圧着します。

圧着とは端子と銅線部の接続部分に物理的な圧力を加え成形し、銅線と端子を密着させて電気的に接続する技術です。圧着をするためには、ワイヤー等の電線の皮をはぐ必要がありますが、電線と端子を直接繋げることができるので、接触面積が多く大電流を流すことが可能となります。

圧着は人手でおこなう手動方式と、機械により切断する自動方式があります。手動方式も自動方式も電動式や空圧式、油圧式など様々な方式の専門工具があります。また、端子の形状に合う歯形が必要です。

圧着した端子をコネクタに挿入する必要がある場合は、図面に従ってコネクタの正しい箇所に端子を挿入します。

圧着コネクタの特徴

圧着コネクタは、圧接コネクタと比較し、下記のような特徴をもっています。

・大電流を流すことができる

・多種多様な電線に対応できる。

・配線の自由度が高い。

・組み合わせの自由度が高く自由回路設計ができる。

・価格が高い(極数やロット数にもよりますが、1000以上のロットの場合、圧接と比較して圧着を使用すると20%程コストが上がる。)

・加工が難しく量産性は圧接と比較しやりずらい

上記の特徴からみると、圧着コネクタは、大電流対応が可能で多種多様な電線に対応ができ、自由度も高いため圧接コネクタより優れているといわれています。

しかし、ややコストがあがることからも、圧接で対応できるものは圧接で対応するというのもひとつの答えでしょう。

圧着コネクタの加工方法

次に、圧着接コネクタの加工方法についてご紹介いたします。

圧着コネクタの圧接方法は3種類あり、生産ロットの数によって圧着方法が変わります。

まず一つ目の圧着方法は、カットを自動機で圧着と挿入を手で行う方法です。

圧着をする前の工程のカットについては全自動の機械でカットが可能であるということから、基本的には自動で行われます。手動で圧着を行うこともあり、大量生産には向かず、小ロット対応向けの圧着方法だといえます。

次に二つ目の圧着方法としてカット+圧着を自動機で挿入を手で行う方法です。

先ほどのカットの工程に加え、圧着まで自動機を使用することで、量産性が向上します。

最後に三つ目の圧着方法としては、カット+圧着+挿入を自動機で行う方法です。

こちらの方法では、全工程を自動で行うため、上記の2つの方法と比較し量産性が上がります。ただ、デメリットとしては、自動機の段取りに時間がかかってしまうので小ロットの生産にはあまり向いていないことが挙げられます。

このことから圧着の方法はロットによって異なり、ロットが小さいものは手動で、ロット数が大きくなるにつれ自動機を使用し圧着することが最適であるということがいえます。

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今回はワイヤーハーネス加工におけるワイヤーと端子を固定させる方法のひとつである圧着コネクタについてご紹介致しました。圧着コネクタは圧接コネクタと比較し、大電流対応が可能で多種多様な電線に対応ができ、自由度も高いため圧接コネクタより優れているといわれています。しかし、価格やロット数を考慮すると圧接コネクタを採用したほうがよいケースもあります。

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