技術コラム

ワイヤーハーネスについて

試作ハーネス!試作で注意するポイント等ご説明

自動車や産業機器、医療機器など、設備や装置には必ずワイヤーハーネスが使用されています。

製品が量産されるまでには、必ず開発フェーズがあり、その段階で使用されるのが試作ハーネスです。試作ハーネスは量産を加味した形で行われますが、試作ハーネスを製造するハーネス加工メーカーを選定する際には、考慮すべきポイントがいくつかあります。

当記事では、試作ハーネスの特徴や、企業選定のポイント、当社の試作ハーネス製造事例をお伝えいたします。

>>当社の”試作ワイヤーハーネス加工サービス”はこちら!

試作ハーネスと量産ハーネスの違い

試作ハーネスと量産ハーネスにおいて、完成品(納入品)の違いはありません。しかしお客様ご要望により、製造プロセスを、量産とは変更することがあります。


・試作の場合、正式図面ではなく簡易図面にて製作する場合も多い


・試作の場合、チェッカーボードを作成せず、製作することが多い


・試作の場合、検査冶具を製作しないことも多い

これらは全て「製造リードタイム短縮」と「コストダウン」の点につながります。試作段階では、量産よりも短納期が求められる場合が多く、また低コスト製作が求められます。そのため、上記の点を考慮し製作することも多くあります。(ハーネス加工メーカーはあくまでお客様要望をもって上記を提案しますので、一概には言えません)

試作ハーネスを製造委託する際に、注意すべきポイント

試作ハーネスは量産品と異なり、設計変更に柔軟に対応できることや設計提案をしてもらえる企業を選定することが重要です。

1. 漫画絵(ポンチ絵)等、完全ではない図面で対応できる企業に委託する

製品開発フェーズでは、仕様変更が多々あります。仕様変更が多くある一方で、開発フェーズではスピードが求められるため、都度完璧な図面を準備していると開発が停滞する恐れがあります。

そこで、「既存図面への手書き修正」「漫画絵の提出」が可能な企業を選定し、図面化をワイヤーハーネスメーカーに委託することが重要です。設計人員のリソースが十分な企業を選定する必要があります。

2. 規格品への適応など、VA・VE提案を行う企業に依頼する

ワイヤーハーネスを製造する上では、基本的に、メーカーの規格内でコネクタ・端子・電線をそれぞれ選定することが重要です。しかし、各部品を規格外で選定し、製造している場合が多くあります。量産段階に入ると部品変更が難しく、規格外であってもそのまま使用する選択肢しかない、ということもあり、試作段階で適切な部品選定を行うことが重要です。

ワイヤーハーネスや端子・コネクタ・電線を熟知していないと、最適な部品選定は難しいため、試作段階からVA・VE提案を行うことができる企業を選定することが重要となります。

また、結束バンドの数、アッセンブリーの方法、コネクタ・端子の変更提案など、ハーネス加工メーカーのVA/VE提案によりコストダウンを実現できる場合も多くありますので、選定のポイントとしてご考慮ください。

3. 試作だけではなく量産にも強みを持つ企業を選定する

試作に特化しているハーネス加工メーカーも多くありますが、量産対応を行っている企業を選定することも重要なポイントといえます。理由としては、「量産段階での知見やトラブル発生要因を考慮し、試作時に反映できるため」です。ハーネス加工メーカー(製造業の全てのメーカー)は、創業以来ノントラブルで事業を行ってきたわけではありません。トラブルが発生したらその経験を活かし最適化につなげるというサイクルを回して、高品質化やコストダウンを実現しています。

試作は量産への入り口です。量産効率を加味した試作を行う上で、量産実績を多様に持つ企業を選定し、試作段階からその知見を活かして、ハーネス加工・設計を最適化することが、量産段階でご要望のハーネスを仕入れるためには重要となります。

当社の試作ハーネス加工事例

ここからは、当社の試作ハーネス加工事例をご紹介します。

ロボット用DF62P-24EP-2.2C搭載 ナイロンコネクタハーネス

ロボット用DF62P-24EP-2.2C搭載 ナイロンコネクタハーネス

ロボットメーカー向けに、DF62シリーズの試作ワイヤーハーネスを製造した事例です。


>>詳しくはこちら!

OA機器用NJC-245-PF搭載 NJCシリーズ

OA機器用NJC-245-PF搭載 NJCシリーズ

OA機器メーカー向けに、NJCシリーズの試作ワイヤーハーネスを製造した事例です。


>>詳しくはこちら!

医療機器・分析機器用DEU-9SF-F0搭載 Dsubコネクタハーネス

医療機器・分析機器用DEU-9SF-F0搭載 Dsubコネクタハーネス

医療機器・分析機器メーカー向けに、試作Dsubコネクタハーネスを製造した事例です。

>>詳しくはこちら!

試作ハーネス加工は当社にお任せください!

ワイヤーハーネス加工センター.comは、試作ハーネス加工実績を多く持ちます。1本の試作から何万本/月以上の量産まで一貫して対応させて頂きますので、お気軽にご相談ください。

まずはお気軽に
ご相談ください

ワイヤーハーネス加工センター.comを運営する千代田電子工業株式会社は、1,350台のアプリーケータを保有する国内有数のワイヤーハーネス加工メーカーです。
充実した設備と、1969年の創業以来培ってきたノウハウ・知見を持って高品質なワイヤーハーネスの試作、量産に対応させていただきます。