ワイヤーハーネスは自動車、医療機器、家電製品など、高性能かつ多機能な機械装置の内部に数多く張り巡らされています。ワイヤーハーネスは人間で例えると、神経や血管に相当する非常に重要な部品です。
今回は、ワイヤーハーネスの基本と種類についてご紹介いたします。
ワイヤーハーネスとは
ワイヤーハーネスとは、電気を伝える電線と、その電気を周辺外部に接続して伝達する端子やコネクタを組み立てた部品の集合体のことを示します。ワイヤーハーネスは電気を1対1で伝達する簡易的な構造の物から複数対複数で伝達する非常に複雑な構造の物、あるいは細い物から太い物まで用途により幅広く存在します。そのワイヤーハーネスは簡略してハーネスと呼称されるほか配線、ケーブル、電線等様々な表現で呼称されています。
ワイヤーハーネスを構成する各種部品は様々な規格に準じて製造されています。規格は国際的に利用されている国際規格から、各国で定められた規格、官庁・研究機関・業界によって定められた規格などが存在します。
- 国際規格:IEC規格(国際電気標準会議)、ISO規格(国際標準化機構)
- 各国規格:ANSI規格(アメリカ合衆国)、CSA規格(カナダ)、EN規格(欧州)、GB規格(中国)、JIS規格(日本)
- その他規格:UL規格、MIL規格、IEEE規格、NEMA規格
このようなワイヤーハーネスを構成する各種規格はワイヤーハーネスの使用部品の選定や製造に影響を及ぼします。同じような製品でも納入国が違うと、設計を変更しなければならない場合があるため、注意が必要となります。
ワイヤーハーネスの種類とは
ワイヤーハーネスには用途や性能などによって多くの製品群があります。
ここでは、ワイヤーハーネスで主に分類される電源の太さと形状についてご紹介をさせていただきます。
1.電源の太さによる分類
電源の太さによって「電源系ワイヤーハーネス」と「信号系ワイヤーハーネス」に主に分類されています。電源系ワイヤーハーネスは接続される負荷により大きな電流が必要となることもあり、電源線は大きな電流を流す場合もあります。
一方で、信号系ワイヤーハーネスは、発生・送信・伝達・受信・処理の5工程を行うことにより、ある場所から別の場所へと情報を伝えるという役割を担っています。そのため、電源線には比較的太めの電線が多く、信号線には細い電線が使われます。
2.形状による分類
形状による分類では「フラット型」「丸型」「ディスクリート型」の主に三種類に分類されます。
フラット型ワイヤーハーネスは先端が四角形状であるのに対して、丸型ワイヤーハーネスは先端が丸形状のものを指します。そしてディスクリート型ワイヤーハーネスとは、導体とそれを覆うジャケット構造を持つワイヤーハーネスのことを指します。
ワイヤーハーネスのことなら、ワイヤーハーネス加工センター.comにお任せください。
ワイヤーハーネスの基本と種類についてご説明いたしました。
ワイヤーハーネスには使用部品の選定や製造に影響を及ぼすための規格も存在します。さらに、最近ではワイヤーハーネスに求められる機能も増えてきました。そのためにも、用途や性能にあった選定が必要となります。
ワイヤーハーネス加工センター.comは、標準ワイヤーハーネス加工だけでなく、多回路の組ハーネス加工の製作実績も多く持っていますので、ワイヤーハーネス加工にお悩みの皆様、お気軽に当社にご相談下さい。